関ヶ原の合戦を演出した小早川秀秋 -275ページ目

悪運を強くする

幸運の前後には必ず不運がある。

幸運を得ようと思えば不運は避けて通れない。
だが、不運の被害を最小限にすることはできる。

例えば、雨が嫌いな人にとっては、雨が降るのは不運にな
るが、雨は必ず降ってくる。
でも、傘や雨ガッパを用意していれば、雨を防ぐことはでき
る。

雨がいつ降るかは、天気予報で大体分かるが、不運がい
つ起こるかは今のところ知る方法がない。
そのため、いまだに占いや霊を信じる人がいる。

不運を避ける消極的な方法は、
人と違うことをやらない
活動的にならない
「おひとよし」にならない

これだと幸運も逃げていく。

では、不運を避ける積極的な方法は、
人に新しいことを試させ、不運に会うかどうかを見る
中途半端な行動はせず、徹底的にやる
成功した人の実績を横取りする

感情や理性に左右されていたのでは、幸運はつかめない。

これで悪運は強くなるが、人にも嫌われる。

ではどうするか・・・。

回転力について

回転力とは、
左右の移動を逆向きにすること
一点に力を集中すること

台風や竜巻の破壊力はニュースでよく見るし台風は誰で
も体験したことがあるはず。

大根を抜くとき、少しねじると簡単に抜ける。

アメリカンフットボールでボールを持って走る選手は、一流
の選手になると相手選手がぶつかってくるとき、体を回転
させる。

回転しようと思うと例えば、左が後ろ向きの移動なら、右
は前向きの移動になる。

↓―――↑

後ろ向きの移動とは、虚で力は弱くていい。
前向きの移動とは、実で力を強くする。

相手と自分の力が互角の場合、お互いに左右の力を同じ
にすると勝敗はつかない。

たとえ片方の力を弱くしたとしても、一方に力を集中して、
一気に攻めるほうが、勝つことができる。
このとき力を弱くしたほうは、「虚を利用して」あたかも力
をぬいていないように見せる。

ハンカチを落とした女性は、男性に拾わせるため、落とし
たことに気づかないフリをする。
(男性から見ると後ろ向きになる)

男性が拾えばお互いの距離は近くなり、男性に声をかけ
られ女性が振り向く(前向きになる)と、お互いに意識しあ
う空間が生まれる。また、男性が拾ったハンカチを手渡す
ことで、スキンシップができる。
(昔はこの程度のスキンシップでも大変なことだった)

回転力は、攻めるばかりでなく一歩引くことも大切だとい
うこと。

実について

実とは、
虚が一般化してみんなが知っていること
当たり前と思われていること

狼少年の話で、最初に「狼が出たぞー」と言って、みんな
を怖がらせたのは虚。
その後、何度もウソをついて、みんなに信用されなくなっ
たのが実。

実と虚はもともと同じことで、実があまり使われなくなる
と虚になる。

レトロブームなど昔のものが復活するのは、それを知らな
い人にとっては目新しい虚だからだ。

「女性が落としたハンカチを、男性がさりげなく拾い女性
に渡す」というのは、昔の女性はコルセットをつけたり、
かがみにくいドレスを着ていたので、女性が手袋やハンカ
チを落とすと男性が拾って渡すのが一般的なマナーとして
あり、その実を女性がうまく利用している。

実を利用すると相手に警戒されず行動でき、相手をこちら
の思い通りに動かすことができる。