関ヶ原の合戦を演出した小早川秀秋 -271ページ目

巻き添え不幸2

植物は、生えた場所が唯一の世界で、そこがどんな場所だ
ろうが逃げることはできない。

草のように短命に終わるか、樹木のように長命になるかは、
生まれたときに決まっている。

だから草は、すぐに種子を作り、移動するチャンスを多くす
る。

人間の場合、死ぬことを覚悟してすぐに子供を作るというこ
とはできない。

だけど、人の心に永遠に生き続けることができる。

例えば、織田信長は本能寺で不運な生涯を終えたかもし
れないが、いまだにその生涯が語られている。

人間は他の動物のように遺伝子を残すだけでなく、精神を
語り継ぐという残り方を獲得した動物だ。

自分の生き様を多くの人に印象づけることが、巻き添え不
幸から遁れるひとつの方法だ。

巻き添え不幸

飛行機事故は、巻き添え不幸の最も被害が大きなもの。

仮に正確に運勢が占えるとしても、自分の運勢を占ったと
ころでなんにもならない。

たんに機長や副操縦士のせいとは言えず、搭乗客、機体
の整備、機体そのものの設計ミスなどを考えると、飛行機
に乗るたびに大勢の人を占わなければならなくなる。

占いの奇問遁甲などのように方角を調べるものもあるが、
人の運勢や天候を考慮していないし、飛行機だけに影響が
あるとは考えられない。

そこで統計をとり、何らかの周期性があれば、危険な日と
して目安にするしかない。

飛行機に乗らないという消極的な考えでは、普通の行動も
できなくなる。

どうすればいいだろうか?

信号機

赤は止まれ。
黄はもうすぐ赤になる。
青は進め。

信号機は人間の創りだした予言システム。

みんなが守っている間は、安全に機能するが、誰かが守
らなければ事故が起きる。

運命も同じで、自分が正しい行動をしていても、誰かが間
違った行動をすれば不幸を招く。